先日、長野県上田市の無言館(戦没画学生慰霊美術館)に行った話を書きました。
その時に、美術館の近くに前山寺(ぜんざんじ)というお寺がありました。
このようなお寺があることは私は全く知らなかったのですが、この佇まい・・・・。
もちろん、お参りしてきました。
写真は撮りませんでしたが、参道に、以下の言葉が刻まれた石碑がありました。
「与えた恩は水に流し、受けた恩は石に刻め」
・・・ハッとしますね・・・。
この石碑に出会えただけで、すでにこのお寺に来た意味があります。
何とも立派なお寺でした。
地元ではきっと知らない人はいない、有名なお寺なのかと思います。
人もほとんどおらず。。。贅沢です。
そして、境内を散策していると、
くるみおはぎ!
参拝者は誰もいないけれど(見当たらないけれど)、大丈夫かしら?と思いつつ、誘われるままに、くるみおはぎの元へ。。。
素敵な池を脇に通り、
通されたお部屋が、冒頭の写真です。
掛け軸は「一期一会」。
「一期一会」とは、幕末の大名茶人、井伊直弼(いいなおすけ)の書物に出てくる有名な言葉で、お茶の精神を表す有名なフレーズの1つと言えるでしょう。
「一期(いちご)」は、人が一度生まれてから死ぬまでの間のことです。
それが「一会(いちえ)」、つまり、生まれてから死ぬまでの間に一度だけ会うということです。
その時々を、一生にたった一度のものとして、本当に無駄なく、感謝の念をもって、自分の中に生かそうとすること、その心構えをもつ大切さを説いている言葉です。
たとえ毎日会っている人との茶事でも、その茶事はその時限りしかない、かけがえのないものだという意味です。
さて、くるみおはぎが来ましたよ。
な、何とも美味なこと!!!
くるみソースにおはぎを絡ませて食べるのですね。
付け合わせの、梅のシソ巻きも美味しかった・・・。
くるみおはぎが美味しいこともさることながら、この時、私以外には誰もおらず、
何とこの景色を独り占め・・・。
本当に、一生に一度あるかないかの贅沢な時間だったのかも知れません。感謝。