茶道の魅力 その1「無心になれる」

茶道の魅力、なかなか一言で説明はできないのですが、茶道を習ってみたいと密かに思っている方に参考になればと思い、私の経験を踏まえ少しずつ書いていこうかと思います。

私が茶道を習い始めたのは、大学も卒業し、普通に会社勤めをしてからです。当時、地方に住んでいて、娯楽がなくて(笑)、何か習い事でもしようかな〜と思い、たまたま同僚が昔通っていたという教室を訪ねたのがきっかけです。

家族や親戚に茶道に馴染みがあった人は誰もおりません(たぶん)。私自身、それまで抹茶すら飲んだこともなかったかも知れません。

教室にお伺いし、茶室に通してもらい、先生とお話をして、そのまま入門。

「茶道の「さ」の字も知らないんですけどぉ〜。」と言ったことと、正座ができなかったことだけ記憶しております。

地方の観光地で、かつその先生のご自宅は、昼間はお茶屋さんをしてらしたので、立派な広い茶室に風情あるお庭や小間もありました。
といっても、その環境が非常に恵まれているということすら当時の私には認識できなかったですが。

習い始めの頃、どんな風に稽古をしていたかについては、なぜか全然覚えておりません(汗)。

きっと、社会人として基本的礼儀もなっていない生徒だったのではと想像します。何も思い出せないことが救いです。

半年?1年?どれぐらい経った頃かは分かりませんが、気がつけばお稽古がとても楽しみで、(何も分かってはいないのですが)その世界にハマっていました。

なぜハマったのでしょう?


理由は、お稽古では「無心になれる」からでした。

普通に生活していれば、誰でも仕事やプライベートで嫌なことがあったり、悩みがあったりすると思いますが、茶室に来たら、一旦それらは忘れるのです。

茶室では皆が共通のルールにしたがい、今するべきことに集中し、その一期一会のひと時を享受するだけです。

私たちの日常において、「無心になれる」機会はなかなかありません。
意識してそういう時間を作らない限り、いつも何かの情報を浴びせられ、脳はあれやこれやと考え続けていることがほとんどではないでしょうか。

科学的な説明はできないですが、日常の雑念を払い、無心になって稽古に集中する、それが脳と精神をリフレッシュさせる効果はあると思います。

ということで、「茶道の魅力 その1」でした。

This site is protected by wp-copyrightpro.com