先日、久しぶりに京都に行ってまいりまして、北野天満宮の月釜に参加してきました。
北野天満宮は、
「菅原道真公を御祭神としておまつりする日本全国約1万2千社の天満宮、天神社の総本山」(北野天満宮HPより引用)
ですが、豊臣秀吉が天正15年(1587年間)、境内一帯で「大茶の湯大会」を催したというゆかりもあり、こうした月釜も長年行われています。
*参考「北野天満宮月釜と北野大茶の湯のこと」
さて、この日お茶会が終わって、境内をぶらぶらしておりましたら、宝物殿という場所で「天神様と源氏物語 〜知られざる関係〜」という企画展をやっていたので入ってみました。
展示されていたのは、江戸時代に、神職・宮司さんらが、古典を学ぶために使っていた源氏物語の写本や、解釈本(赤で訂正が入っていたり)などの書物でした。
どうしてこのような資料が残っているのかというと、宮司さんにとって、源氏物語を学ぶことが教養として非常に重要だったからだそうです。
これは私としては少し意外でした。
というのも、源氏物語って、格式高い「古典」というより、流行小説っぽい色合いも強いものかと思っていたので・・・(この解釈が間違っているのかもしれませんが・・・)。
もっとも、特に「歌」を学ぶ教材として使われていたようで、道真公が「和歌・連歌の神」としても崇められてきたことを考えれば、納得です。
これら資料の撮影は禁止だったので、ご興味ある方はこちらのニュースをご覧いただければと思います。どうも、最近発見された資料のようです。
そして、この宝物殿ですが、展示資料としては、実は上の源氏物語関係の資料より、実際には「刀剣」の展示の方がメインでした。約30ぐらいの刀剣・宝剣が展示されていました。
全く詳しくない世界でしたが、そもそも、日本には、神仏に刀を宝刀として奉納するという習慣・歴史が古来よりあるのですね。
道真公は、「学問の神様」として馴染みがありますが、元々は「武道に優れた人物」として、武士たちから崇敬されてきたということもあり、北野天満宮には、豊臣家や前田家、細川家などから奉納された刀剣が100以上も収蔵されているのです。
いやぁ、すごい歴史です・・・。
私自身、これまで、美術品としても、刀そのものに注目したことはほとんどありませんでしたが(女子なので・・・)実際に奉納されたその神社にてこれらを鑑賞できたのは、美術館で見るよりも何だか価値があるような気がしました。
実際、戦国時代の武士たちは、どんなふうに刀剣を奉納しに来たんでしょうねぇ。
ついでに宮司さんと抹茶をいただいたりはしたんでしょうか・・・(笑)
実際に宝物殿に入る前は、やや俗な宣伝に入るかどうか少し躊躇しましたが^_^;、いやいや、入ってよかった。
やはり、まだまだ知らないことばかり。
「想像もしていなかった」ことを、偶然「知る・学ぶ」ことができた時ほど、楽しいことはないものです。