茶花

お茶室にいける花を総称して茶花(ちゃばな)と言います。
「茶花」というカテゴリーの花があるわけではなく、こういう花でなければならないと決まっているわけでもありません。

ただ、季節感を大切にするのが茶の湯ですから、季節の花をいけるのが一般的です。
また、外界と遮断された茶室内で、季節を端的に表しているのは花のみとも言えます。

利休七則の1つに、

「花は野にあるように」

とあります。

あくまで自然に、さりげなくいけられている花が、茶の心にかなっているということでしょうか。

写真は、利休草と都忘れです。
都忘れの紫色が、緑に映えますね。

花入れは籠花入れです。
茶席で使う花入れは、陶磁器類はもちろん、金属類、竹製や写真のような籠類など、たくさんあります。

茶花という決まったカテゴリーがあるわけでもないことは冒頭に述べましたが、茶席にいけるには好ましくない花、避けられる花、というのはあります。

たとえば、香りの強い花、トゲのある花、などです。
ただ、あざみ、はまなす、ぼけ、のようにトゲがあっても使われている花もあります。

また、利休が切腹したときに、床にいけてあったといわれる金盞花(キンセンカ)は禁花とされています。

総じて、なまめかしい花、極端に華美な花、名の知れない花、有毒な植物などは、茶花としては好ましくないとして昔から避けられてきたようです。

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