草履

着物には草履が必要です。まあ、たまに違うものを履いていらっしゃる方もいますけど、やっぱり草履の方が素敵だと思います。

この草履は、ちょっと奮発して「ぜん屋」さんで買ったお気に入りの草履です。
ぜん屋さんは、東京銀座の金春通りにあります。

いきなり少し話がずれますが、金春通りは「こんぱる」通りと読みます。
江戸情緒がまだほんのり残る通りですが、「金春」の名前の由来は、昔、能楽の金春流のお屋敷があったことに由来するそうです。

話は戻って、、この草履の色が気に入っています。
草色というのか、柳染色というのか、よくわかりませんが、アースカラーの台に、深い赤色の鼻緒がついています。

このような色合いは、意外にどんな着物にも合うのですよ。とても重宝しています。

 

ところで、草履は、かかとが草履の台から1〜2センチほどはみ出す状態で履くのが本来の履き方です。
この方が、着物の裾を巻き込まないからです。

また、鼻緒を足の指の付け根まで突っ込んだりしません。少し引っ掛けて履くような履き方が「粋」です。
とはいえ、歩くうちに自然に指の間に深く入っていったりしますけれども。。

「粋」と言うと、東京では、草履の台が細身の方が「粋」だそうです。
足の指が全部きれいに乗っかるような、ぽってりした形のものは「粋」ではなく、『それは京風』だとか。。。
ぜん屋さんの人がおっしゃっていました。関西人の私は「あ、そうですか・・・」とだけ返しておきましたが。

まあ、確かに、細身の方がオシャレに見えます。

梨園の奥様方は、それこそ、纏足の様な小さめの草履をお召しになるらしいです。実際に見たわけではなく、聞いた話なので真偽のほどは存じ上げませんが。。。
しかし、それが本当だとすると、やっぱり草履は小さめのものを選ぶ方が、「オシャレな人認定」されるような気はします(笑)。

とはいえ、履きやすさでいえば、足がきちんと乗るぐらいの大きさがあった方が、やっぱりラクだとは思います。
(着物で長時間歩くことはあまりないと思いますけど。)

鼻緒が当たって痛い、ということもよくあると思います。

これは、草履屋さんで買えば、その場で調整してくれますし、買った後も、いつでも何度でも調整してくれます。

ネットで買った時には、ペンチなどで、「布の上から」硬い部分をちょっと潰す様な感じで柔らかしていくといいです。
なお、鼻緒にペンチの痕が残らないよう、ご注意を。

あと、草履には、本来、左右がないということをご存知でしょうか。
左右がないことで、時々左右を替えて履き替えることができ、草履裏の「減り具合」も同じ様に出来るのです。なるほど、ですね。
(左右のある草履を作っているメーカーもあります。)

もし、一つ良い草履を買ってみようと思われるなら、可能であれば、ネットではなく店頭でお店の人とお話しながら買うことをお勧めします。

お店の人とコミュニケーションを取りながら、色々教えてもらいながら、買い物をするのは勉強になるし、楽しいですよ。

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