茶道の作法:装いのマナー

着物はもはや日常着ではありませんし、着ない人の方が多い昨今、着物を着ないと茶道が習えないわけではありませんし、茶会に参加できないわけでもありません。

とはいえ、普段着物を着ない方でも、茶席に招かれた時や、一般公開しているような茶会に参加するような場合、装いのマナーとしては次のようなことに気をつけた方がいいと思います。

  1. 靴下は清潔なものを(色は白が望ましい。裸足はダメです)
  2. ジーンズなどカジュアル過ぎるものは避ける
  3. 女性はできればスカートが望ましい
  4. 肌の露出は控えめに
  5. アクセサリーは外しておく(茶道具を傷つけないようにするため)

通常、茶席とは別の部屋で「寄付(よりつき)」といって、身支度を整える場所があります。そこで、靴下や足袋を履き替えたり、コートを脱いで荷物をまとめたりできますので、慌てなくても大丈夫です。

・・・とはいえ、やっぱり茶道は面倒だ、思われますか?(笑)。

でも、お葬式では喪服を着るし、子供の入学式では親も少しフォーマルな格好をするでしょうし、TPOに配慮した服装、というだけの話とも言えます。
ヨーロッパなら「ドレスコード」という概念が今でもしっかりありますよね。

そして、茶道における装いのマナーは、いわば茶席を催してくださる方への感謝のあらわれであり、茶席という場の調和を損ねないという、客としての気持ちのあり様なのです。

なお、着物を着るのは、洋服を着るよりやっぱり面倒です。保管も場所を取るし、そうそう洗濯もできません。
しかも着物ハンガーに着物をかけると、着物は面積が大きいですから、狭い家がさらに狭くみえなくもないです・・・(苦笑)。

着物だけでなく、「帯」だの「帯締め」だの「帯揚げ」だの、必要なものがたくさんあるので、はっきり言って、やっぱり面倒です。
着るだけでも、20〜30分かかります。

・・・が、それでも、着物は楽しいのです。
洋服でおしゃれを楽しむのと同じだと思いますが、着物はそこに芸術性もありますし、スタイルはいつも同じなわけですから、帯や帯締めの組み合わせを変えて楽しむということもできます。

ちなみに、私が着物を着るようになったのは、最初に習った茶道の先生が、いつも素敵に着物をお召しだったからです。
先生を見て、私も「着物が着たい」と思って、リサイクルの着物を買って、DVD付きの本を買って、自分で着方を覚えました。

最初の頃は、1時間以上かかって着ることもありました。髪の毛をアップするのにも苦戦してましたし。

でも、それでも着たいと思って着ていましたし、今も着たいから着ています。
それに、着物に着替えることが、稽古に臨むにあたっての、気持ちの切り替えにもなっています。

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