桃の節句 〜茶道男子もひな祭り〜

季節はもうすぐ桃の節句ということで、今度のお稽古はひな祭り仕様にしたいなと・・・。

上生菓子は何にしようかと色々見ていたら、鈴懸さんでスペシャルな上生菓子セットが販売されるようだったので、これにしよう!と思いました。↓

(写真:鈴懸さんのホームページより)

かわいいですね〜。

男雛に女雛、そして桜と橘の木をイメージするものが前方両脇、それと真ん中が菱餅の形をした羊羹です。

五節句の習慣は中国を由来とするもので、日本の今のひな祭りは、平安時代に紙で作った人形に、自分の災厄をうつして川や海に流して清める「流し雛」が原型となっているようです。

桜や橘の木を両脇に置くのは、いずれも「魔除け」「邪気払い」の効果があると考えられていたこと、

そして菱餅が、下から緑・白・桃色の3色であることが多いのは、雪に覆われた土から元気に芽が出て美しい花が咲くように、女の子の成長を願ったことからこのような色味になっているのだとか。

(もっともこれは、江戸時代や明治時代ぐらいに出てきた風習のようなので、マーケティングが上手なお菓子屋さんが流行らせたのかもしれません?!)

いずれにしろ、数百年前から続く習慣が生活の中にあって、季節が巡り来るたびにこうした和菓子が販売されるのは、何とも素敵な日本の美意識に思います。

・・・ただし・・・紹介しておきながら、実は、稽古日と販売日がうまく合わなかったために、鈴懸さんの上生菓子を今回は使うことができませんでした(笑)。

なので、結局・・

こちらの、とらやの羊羹にいたしました。

「雛衣」というネーミングが良いですね。

あとは、ひなあられと和三盆の干菓子も用意。

雛人形(というほどでもないですが)と、船の形をした入れ物は、私が千代紙で作ったものです。

もっとも、女の子の成長を祝うひな祭りと言っても、教室に女の「子」はいませんし、しかもこの日は女性のお休みが多く、男性ばかりの稽古となり、茶道男子の方々にひな祭りはピンと来ないようでした(笑)


ひな祭りを祝うことが本旨ではなく、茶道は「文化を学ぶところ」ですから、別にいいのですが・・・。

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